説明条項

欧州議会と欧州連合理事会は、
欧州共同体を設立した条約及び特に第95 条を考慮に入れ、
欧州委員会からの提案を考慮に入れ、
欧州経済社会評議会の意見 1 を考慮に入れ、
地域委員会の意見 2 を考慮に入れ、
条約第251 条に定める手続き 3 に従って決議し、
以下の点を踏まえつつ、本規則を採択した。


(1) 本規則は、競争力及び革新を強化させつつ、人の健康や環境の高レベルでの保護並びに物質そのもの、調剤及び成形品に含まれる物質の自由な移動を確実にすべきである。また、本規則は、物質のハザード評価の代替手法の開発を促進すべきである。

(2) 物質に対する要件が加盟国間で著しい相違が見られない場合にのみ、物質に対する域内市場の効率的な機能を達成することができる。

(3) 持続可能な開発を達成することを目標に、物質についての法令を摺り合わせる中で、人の健康や環境の保護を高レベルで確保すべきである。この法制は、物質が域内市場で又は国際的に交易されていようが、共同体の国際的公約に従って、差別のない方法で適用されるべきである。

(4) 2002 年9 月4 日の持続可能な開発に関するヨハネスブルグ世界サミットで採択された実施計画に従い、欧州連合は、2020 年までに人の健康や環境に対する著しい有害な影響を最小化する方法で化学物質が生産され、使用されることを達成することを目的としている。

(5) 本規則は、欧州共同体内の労働作業場や環境に関する法律を侵害せずに適用するべきである。

(6) 本規則は、2006 年2 月6 日にドバイで採択された、国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ(SAICM)の達成に貢献すべきである。

(7) 域内市場の統合性を維持し、かつ、人の健康、特に労働者の健康、及び環境の保護を高レベルで保証するためには、欧州共同体内での物質の製造が、たとえその物質が輸出されるとしても、欧州共同体の法律に遵守していることを確実にする必要がある。

(8) 本規則の中小企業(SMEs)への潜在的な影響及び中小企業に対する差別をなくす必要性に、特別な注意を払うべきである。

(9) 欧州共同体内で化学物質を統制する4 つの主要な法的手段(即ち、危険な物質の分類、包装及び表示に関する法律、規則及び行政規定の摺り合わせに係る1967 年6 月27 日付け理事会指令67/548/EEC 3 、危険な物質及び調剤の上市と使用の制限に関する加盟諸国の法律、規則及び行政規定の摺り合わせに関する1976 年7 月27 日付け理事会指令76/769/EEC 4 、危険な調剤の分類、包装及び表示に関する加盟諸国の法律、規則及び行政規定の摺り合わせに関する1999 年5 月31 日付け欧州議会及び理事会指令1999/45/EC 5 、及び既存物質のリスクの評価及び管理に係る1993 年3 月23 日付け理事会規則(EEC)No 793/93 6 の運用についての査定は、化学物質に関する欧州共同体法規の機能面に多くの問題があり、その結果として、この分野での域内市場の機能に直接的に影響する加盟国の法律、規則及び行政規定間に不一致が生じており、予防原則に従って公衆の健康や環境を保護するためにさらに行動する必要性があることを確認した。

(10) 再輸出及び通過の目的で、税関の監視下にある物質で暫定的に保管されているもの及び免税区域または無税の保税倉庫にあるものは、本規則の意味する範囲において用途・取扱/使用に当たらず、従って本規則の適用範囲から除外すべきである。鉄道、道路、内陸水路、海路または空路による危険な物質や危険な調剤の輸送もまた、特定の法規が既にそのような輸送に適用されていることから、その適用範囲から除外すべきである。

(11) 実行可能性の確保及び廃棄物のリサイクルや回収を促進する意欲の維持のため、本規則の意図する範囲において、廃棄物は物質そのもの、混合物または物品とみなされるべきでない。

(12) 本規定によって確立される新しいシステムの重要な目的の一つは、経済的技術的に実行可能で適当な代替物が利用可能な場合には、高い懸念のある物質が、最終的により危険の少ない物質又は技術に置き換えられることを奨励し、ある場合にはそれを確保することである。本規則は、労働者保護及び環境に関する指令、特に作業中における発がん性物質又は変異原性物質のばく露に係るリスクからの労働者の保護に関する2004 年4 月29 日付け欧州議会及び理事会指令2004/37/EC(理事会指令89/391/EEC 第16 条(1)の意図する範囲での第6 次個別指令 7 及び事業者が危険な物質を技術的に可能なときはいつでも除去したり、又は危険の少ない物質に置き換えることが求められる、作業中における化学的因子に関係するリスクからの労働者の健康及び安全の保護に関する1998 年4 月7 日付け理事会指令98/24/EC(指令89/391/EEC の第16 条(1)の意図する範囲での第14 次個別指令 8 の適用に影響を与えない。

(13) 物質が化粧品の成分として使用され上市されており、本規則の適用範囲内にある場合には、本規則は、化粧品に係る加盟国の法律の摺り合わせに関する1976 年7 月27 日付け理事会指令76/768/EEC 9 の禁止や制限の規定を、そのまま適用すべきである。化粧品のこれらの物質の使用に関して、指令76/768/EEC で規定しているように、人健康の保護のための脊椎動物を用いた試験の段階的削減が行なわれるべきである。

(14) 本規則は、物質やその用途に関する情報を生み出す。本規則により生み出される情報も含め利用可能な情報は、例えば、製品及びエコラベル計画のような共同体の自主的な方法を含む適当な共同体の法規の適用及び執行の中で、該当する関係者により使用されるべきである。委員会は、関連する委員会の法令及び自主的な方法の見直し及び作成において、本規則により生み出された情報がどのように使用されるべきか、そして欧州品質マークの確立の可能性について検討する必要がある。

(15) 欧州共同体レベルで、本規則の技術的、科学的及び行政的側面の効率的な管理を確実にする必要性がある。このため、その役割を果たすための中央機関を設立すべきである。この中央機関の資源要件に関する実行可能性の調査から、独立の中央機関は、他の選択肢より多くの長期的な便益をもたらすと結論づけられた。従って、欧州化学物質庁(以下「化学物質庁」という)を設立すべきである。

(16) 本規則は、物質そのものや、混合物および物品に含まれる物質の製造者、輸入者及び川下使用者に、特定の義務や責務があると規定している。本規則は、産業界が、当然に予見可能な条件において人の健康および環境に対し悪影響を及ぼさないことを確実にするように求められる責任と注意を持って、物質を製造、輸入若しくは使用又は上市すべきである、との原則に基づいている。

(17) 有害特性の特定を手助けするため、物質そのもの、混合物及び物品に含まれる物質についての利用可能で関係するあらゆる情報を収集すべきであり、また、人の健康及び環境に対する悪影響を防ぐため、合理的に必要なものとして、リスク管理措置についての勧告をサプライチェーンを通して系統的に伝えるべきである。さらに、適当な場合には、サプライチェーンにおいて、リスクマネジメントを支援するための技術的な助言の連絡を奨励すべきである。

(18) 物質のリスクの管理の責任は、これらの物質を製造、輸入、上市もしくは使用する自然人または法人であるべきである。本規則の施行に関する情報は、特に中小企業にとって、容易に利用可能であるべきである。

(19) このため、登録に関する規定は、製造者や輸入者に対し、製造又は輸入する物質に関するデータを作成し、これらの物質についてのリスクを評価するためにこれらのデータを利用し、適切なリスク管理措置を開発し勧告することを求めるべきである。製造者や輸入者が、この義務を実際に履行することを確実にするために、また透明性の理由から、登録は、これらのあらゆるの情報を含む一式文書を化学物質庁に提出するよう製造者や輸入者に要求すべきである。登録された物質は、域内市場での流通が認められるべきである。

(20) 評価に関する規定は、登録が本規則の要件を遵守しているかの審査や、必要な場合には、物質の特性に関してより多くの情報の作成を可能とさせることを可能とするよう、登録のフォローアップを用意すべきである。化学物質庁は、加盟国と協調しつつ、ある物質が人の健康又は環境に対してリスクを与えるとみなす根拠がある場合には、物質を物質評価のための欧州共同体ローリング・アクション・プランに含めた後、加盟国の権限のある当局を頼みとしてその物質が評価されることを確実にすべきである。

(21) 評価を通して物質について得られた情報は、製造者及び輸入者により、それらの物質に関係するリスクを管理するためにまず利用されるべきであるが、本規定の下での認可若しくは制限の手続き、又は他の欧州共同体法規の下でのリスクマネジメント手続きを開始するために利用してもよい。このため、この情報が権限のある当局にとって利用可能であり、そのような手続きのために彼らが利用できることが保証されるべきである。

(22) 認可に関する規定は、非常に高い懸念のある物質のリスクの適切な管理を確保すると同時に、域内市場の良好な機能を保証すべきである。認可は、上市及び使用から生じるリスクが、それが可能な場合には十分管理されている時や、それが可能でない場合には、その使用が社会経済的理由から正当化でき、経済的技術的に実行可能な適切な代替物質が利用できないときにのみ、委員会から認められるべきである。

(23) 制限に関する規定は、リスクの評価に基づいて、対応が必要なリスクをもたらす物質の製造、上市及び使用を、全面的若しくは部分的な禁止又はその他の制限に係らしめることを可能とすべきである。

(24) 本規則の準備過程において、委員会は、利害関係者のグループの関連する専門家を含めたREACH 実施プロジェクト(RIPs)を開始した。これらのプロジェクトのいつくかは、委員会、化学物質庁、加盟国、物質の製造者、輸入者及び川下使用者が、本規則の下でそれらの義務を具体的な条件で果たす上で助けとなる指針案やツールを開発することを目的としている。この作業により、本規則に盛り込まれた期限に関して決められた期日までに、欧州委員会及び化学物質庁は適切な技術的指針を利用可能とすることができる。

(25) 物質のリスク及び有害性を評価する責任は、物質を製造又は輸入する自然人又は法人にまず与えられるべきであるが、これはそれらの者に関連する負担をさせるために、ある量を超える場合に限られる。化学物質を取り扱う自然人又は法人は、物質のリスクの評価に従って必要なリスク管理措置を実施し、サプライチェーンにおいて関連する勧告を伝えるべきである。このことは、各物質の生産・使用及び廃棄から生じるリスクを適切かつ透明性のある方法で記述し、文書化し、届出することを含む。

(26) 物質の製造者及び輸入者は、物質の化学物質安全性評価を効果的に実施するために、必要な場合には新たに試験を実施することにより、その物質に関する情報を入手すべきである。

(27) 履行や評価の目的のため、また透明性の理由により、物質に関する情報及びリスク管理措も含んだ関連する情報は、通常、当局に提出されるべきである。

(28) 科学的研究開発は、通常、年間1 トン未満の量で行われる。これらの量の物質であればどんな場合でも登録する必要がないので、このような研究開発を除外する必要はない。しかし、革新を促進するために、製品や工程を見極めるための研究開発は、その物質を不特定多数の顧客に上市する意図がない期間は、物質の調剤又は成形品への適用に登録の候補者自身又は限定された既知の顧客との共同実施による一層の研究開発を依然として必要としていることから、登録の義務を免除すべきである。さらに、労働者及び環境の保護に係る法規の要件に従って、人の健康及び環境へのリスクを十分に管理する場合、製品や工程を見極めるための研究開発の目的のために、その物質を使用する川下使用者に対しても同様の免除を与えることが適当である。

(29) 成形品の生産者及び輸入者は、当該成形品に対して責任を負うべきであることから、成形品から意図的に放出される物質であって、その用途が登録されていないものに対して登録義務を課すことは適切である。非常に高い懸念のある物質が成形品中にトン数や濃度閾値を超えて存在する場合、当該物質のばく露を排除できず、当該用途に関していかなる者も登録をしていない時には、化学物質庁への通告がなされるべきである。化学物質庁は、成形品からの物質の放出が、人の健康又は環境にリスクを及ぼすかもしれず、また、当該物質が成形品中に製造者又は輸入者当たり年間合計1 トンを超える量が存在すると思われる根拠がある場合には、登録を行うよう求める権限も与えられるべきである。化学物質庁は、成形品中にある当該物質の使用について、人の健康又は環境に対するリスクが十分に管理されていないと考えられる場合には、制限を提案する必要性を検討すべきである。

(30) 製造者又は輸入者が化学物質安全性評価を実施するための要件は、それらの者が義務を果たせるように技術的な附属書の中で詳細に定義すべきである。顧客との公正な負担分配を行うために、製造者及び輸入者は、化学物質安全性評価の中で、自身の用途やその物質を上市するに当たっての用途だけでなく、顧客が対処を求めるすべての用途に対処すべきである。

(31) 欧州委員会は、産業界、加盟国及びその他の関連する利害関係者との親密な協力の下で、例えば合金中に組み込まれた金属のような、特別の調剤に組み込まれた物質評価を含めて、(特に、ばく露シナリオを含む安全性データシートに関連して)調剤に関した本規則に基づく要件を満たすための指針を策定すべきである。そうすることで、欧州委員会は、RIPs の枠組み内で実施されているであろう作業に十分な注意を払うべきであり、すべてのREACH 指針パッケージの中に、この件に関する必要な指針を含めるべきである。この指針は、本規則の適用の前に利用可能であるべきである。

(32) 懸念を生じないと考えられる非常に低い濃度の調剤中の物質に対して、化学物質安全性評価を実施する必要はない。調剤中にあるそのような低濃度の物質は、認可からも除外すべきである。特定の形態が与えられて調剤が成形品に変換するまで、物質の固体混合物である調剤に対してもこれらの規定を適用すべきである。

(33) 登録システムの効率を上げ、費用を下げ、脊椎動物への試験を低減するために、物質に関する情報の共同提出や共有を規定すべきである。複数の登録者グループの一人が、費用負担を分担しながら、要求されたすべての情報を提出することを確実にする規則に則り、他の者を代表して情報を提出すべきである。登録者は、特定の場合には、化学物質庁に直接、情報を提出することが可能であるべきである。

(34) 物質の製造量又は輸入量は、物質の人及び環境へのばく露の潜在的な指標を与えることから、物質に関する情報の作成要件は、製造輸入量に従って階層化され、かつ詳細に記述されるべきである。低生産量の物質に与える影響を減らすため、1~10 トンについては優先物質に対してのみ新しい毒性学的及び生態毒性学的情報を求めるべきである。その数量範囲にある他の物質については、製造者及び輸入者がこの情報の提供を促す動機があるべきである。

(35) 加盟国、化学物質庁及びすべての利害関係者は、特に天然に生成する物質の登録に関して、RIPs の結果に十分な考慮を払うべきである。

(36) 鉱物学的プロセスから生じる物質に対して、第2 条(7)(a)及び(b)並びに附属書XI への適用を考慮することが必要であり、附属書IV 及び附属書V の見直しは、これを十分に考慮すべきである。

(37) 試験が実施される場合には、実験及びその他の科学的な目的のために使用される動物の保護に係る加盟国の法律・規則及び行政規定の摺り合わせに係る1986 年11 月24 日付け理事会指令86/609/EEC 10  に定める実験動物の保護に関連する要件を遵守すべきであり、生態毒性学的及び毒性学的試験の場合には、GLP の原則の適用及び化学物質の試験の適用の検証に係る法律、規則及び行政規定の調和に係る2004 年2 月11 日付け欧州議会及び理事会指令2004/10/EC 11 に定めるGLP 規範に遵守すべきである。

(38) 規定された試験や試験法と同等のものを提示できる代替手法を用いた情報の作成は、例えば、その情報が正当な定性的又は定量的構造活性モデル又は構造的に関連する物質に由来する場合には、認められるべきである。この目的のために、化学物質庁は、加盟国及び関係者と協力して、適切な指針を策定するべきである。適切で正当な根拠が示される場合には、ある種の情報を提出しなくてもよいとすべきである。RIPs を通して得られた経験に基づいて、何がそのような正当な根拠となりうるかを定義付ける基準を策定すべきである。

(39) 加盟国は、企業、特に中小企業が本規則の要件を遵守することを手助けするために、化学物質庁が提供する運用指針文書に加えて、国家的なヘルプデスクを設立すべきである。

(40) 欧州委員会、加盟国、産業界及び他の利害関係者は、コンピュータを活用した試験方法、適切ならば毒性遺伝学に基づいた手法のようなin vitro 方法論及び他の関連する手法を含む国際的及び国家的レベルにおける代替試験法の促進に貢献し続けるべきである。代替試験法を促進するための共同体の戦略は優先事項であり、欧州委員会は将来のリサーチ・フレームワーク・プログラム及び動物の保護と福祉に関する共同体のアクション・プラン2006~2010のようなイニシアチブの中で、この事が引き続き優先事項であることを確実にするべきである。利害関係者の参加やすべての関係者を含むイニシアチブが求められるべきである。

(41) 作業性の理由及びその特殊な性状のために、中間体に対して特別の登録要件を規定すべきある。人の健康又は環境に及ぼすリスクにより登録が必要とされるポリマーを、健全な技術的かつ正当な科学的基準に基づく実用的で費用効率的な方法で選別することができるまで、ポリマーを登録及び評価から免除すべきである。

(42) 既に域内市場にある段階的導入物質の登録から生じる作業で、当局及び自然人又は法人の過重な負担を避けるため、登録は不当な遅延を招くことなく、適当な期間にわたって負担を分散すべきである。それゆえ、物質の登録期限を定めるべきである。

(43) 指令67/548/EEC に従って、既に届出された物質のデータは、このシステムの中に取り込まれ、次のトン数量閾値に達した時に格上げすべきである。

(44) 調和化された簡便なシステムを提供するため、すべての登録は、化学物質庁に提出されるべきである。化学物質庁は、一貫した取組み及び効率的な資源の利用を確実にするため、すべての登録について完全性の審査を行い、登録の最終的な拒否に対して責任を負うべきである。

(45) 欧州既存商業化学物質リスト(EINECS)は、一つの記載事項の中にある種の複雑な物質を包んでいた。UVCB 物質(組成が未知の又は変動する物質、複雑な反応生成物又は生物由来物質)は、組成が変動するにもかかわらず、有害な特性に著しい差がなく、同一分類であると保証する場合に限り、本規則において単一の物質として登録してもよい。

(46) 登録を通して集めた情報を最新の状態に維持することを確実にするため、登録者に対し、情報の変更を化学物質庁に通知させる義務を導入すべきである。

(47) 指令86/609/EEC に従い、脊椎動物の試験の代替、減少及び軽減が必要である。本規則の施行は、可能な場合には、化学物質の健康及び環境有害性の評価として適当である代替試験法の使用を基礎とすべきである。欧州委員会により確認された代替試験法、又は欧州委員会若しくは化学物質庁により本規則の情報要件に適合し、適切であると承認された代替試験法の手段により、動物の使用を避けるべきである。この目的のため、必要に応じ、欧州委員会は、関連する利害関係者との協議を経て、将来における試験法に係る欧州委員会規則又は本規則を、動物試験を代替、減少又は軽減するために改正することを提案すべきである。欧州委員会や化学物質庁は、動物試験の減少は、利害関係者のための指針の開発や維持の中で、また、化学物質庁自身の手続きの中で、重要な考慮事項であることを確実にすべきである。

(48) 本規則は、欧州委員会の競争ルールの十分で完全な適用についての既得権を侵すべきでない。

(49) 作業の重複を避け、そして特に脊椎動物を使う試験を減らすために、登録や更新の作成及び提出に係る規定は、登録者から要求がある場合には、情報の共有を要請すべきである。情報が、脊椎動物に関する場合には、登録者にはそれを要求することを義務付けるべきである。

(50) ある物質の人の健康又は環境有害性に関する試験結果を、その使用に関連するリスクを抑るため、その物質を使用する自然人又は法人に、可能な限り迅速に伝達することを確実にすることは、公衆の利益となる。登録者から要求がある場合には、特に脊椎動物に関する試験を含む情報の場合には、試験を実施した企業に対し正当な代償を保証するという条件下で、情報の共有を行うべきである。