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第22回日本化学工業協会定時総会における高橋会長挨拶

第22回日本化学工業協会定時総会における高橋会長挨拶

会長

 

日時:2013年5月29日(水)

 

場所:パレスホテル東京

 

皆様、本日はご多忙の中、第22回日化協定時総会にご出席いただき、誠にありがとうございます。開会にあたり一言ご挨拶を申し上げます。

 

◎市民権の確立

昨年の就任にあたり、日化協として取り組むべき重要課題として、「環境・安全分野での取り組みの強化」、「化学品管理での一層の取り組み強化」を取り上げました。更に、こうした活動を通じて、我々が目指すべき目標は、「化学産業としての市民権をより強く、かつ広く社会に浸透させていくこと」と申し上げました。

この1年間、私も事務局もこのことを強く意識して活動を続ける中、まずは多方面あるいは多岐にわたる会員の皆様に向けての活動に力を入れてまいりました。

その一例といたしまして、会員皆様へのサービスの強化ならびに協会活動へのご理解をより深めていただくことを目的といたしまして「会員説明会」を東京で5年ぶりに、大阪では初めて開催いたしました。また、明日(2013年5月30日)は初めての試みとして『化学が創る日本の未来』をテーマとして産官学の講師をお招きし、会員の交流の場としてシンポジウムを開催する予定です。一方では、協会活動の各種レポートあるいは情報ネット等の充実によりまして情報発信のout put の数も増やしてまいりました。

いずれにしましても、「市民権の確立」は言葉で言うことはやさしいのですが、地道に、ゆっくり時間をかけながら醸成していくものと思っております。これからの1年間の取り組みも、協会の活動と発信を地道に積み上げていかなければならないと考えております。また、特に本年度はより一層、産・学・官の連携を強化し、“オール化学”という名の下で化学の普及活動を展開していきたいと考えております。

◎この1年間の振り返りと、今年度の活動について

このような観点からこの1年間を振り返り、今後の活動について申し上げたいと思います。

この1年間で最大の課題と認識したテーマは、「保安防災分野での取組みの強化」であります。大きな事故災害が継続して発生したことに当協会として非常に強い危機感を持ち、石油化学工業協会、石油連盟と連携して、「保安事故防止検討ワーキンググループ(WG)」を立ち上げ、化学産業として何を成すべきか詳細に分析し、「保安事故防止ガイドライン(初版)」を発行しました。この間、WGに参画いただいた皆様、ならびに、様々な情報を素直にご提供をいただきました会員各社の皆様に対しまして、この場をお借りして御礼申し上げたいと思います。このガイドラインの発行により、事故防止への一定の道筋が作れたものと考えておりますが、これがスタートであり、会員の皆様のご協力を得ながら中身をより濃く、より具体的かつ使いやすいものとしていくことが使命であると考えております。従いまして、会員各社におかれましては、このガイドライを有効に活用していただき、そこから生まれる様々なリクエストやアイディアを日化協にフィードバックしていただくことで、ガイドラインに不断の改訂を加えていきたいと考えておりますので、ぜひ皆様のご協力とご支援をお願いいたします。

次に、地球温暖化の分野ではcLCA活動が評価され、LCA日本フォーラムの最優秀賞を受賞するという大きな成果を上げることができました。今年度も引き続き、化学産業こそが地球温暖化問題に対する“ソリューションプロバイダー”であることを強く発言してまいります。

また、化学品管理の分野では、化学品のリスク評価、管理、情報の公開を自主的に行うJIPS活動も進展し、安全性要約書のICCAへの登録は140件を超えました。さらに、新LRIの推進、また、台湾、ベトナム、シンガポール、マレーシアなどアセアン諸国で開催しているワークショップは、GHSやGPSの普及活動を推進するとともに、日本のプレゼンスの強化に努めております。なお、今年度は各国から要望の多い保安防災関連のワークショップも併せて開催してまいります。

人材育成の分野では、アカデミアあるいは行政との連携を深め、さらには教育機関とも連携をとり、「夢・化学-21」の関係者でタスクフォースを設置し、“オール化学”の観点で化学の普及活動の拡充について検討を開始しました。また、大学院の博士課程を対象とした化学人材育成プログラムでは、初の試みとして学生と企業交流会を開催しました。今年度は、インターンシップの活性化も計画しております。

◎2014年春季ICCA理事会 日本開催について

さて、当協会ではこうした国内の活動に加えまして、50カ国以上が参加するICCA(国際化学工業協会協議会)のコアメンバーとして、国際的な化学工業に共通する諸課題にも積極的に取り組んでおります。今般、当協会初めての試みとして、2014年5月29日の日化協総会に併せて、東京でICCA春季理事会を開催する準備を進めております。

正式には6月のコロラドでのICCA理事会で承認を受ける見込みですが、世界の化学産業の中で日本のプレゼンスをより高めること、また、会員の皆様に海外の化学関係者との交流を深めていただく大変良い機会だと考えておりますので、ぜひ積極的な参加をお願いしたいと思います。日本の化学に携わる会員を中心として、行政、アカデミアにも参加していただき、懇親・交流の場を設けたいと思っております。このイベントは、日本の化学の市民権の向上に非常に大きなチャンスになるとの認識で準備を進めてまいります。

これからの1年間も、より存在感のある日化協を目指し活動を進めてまいりたいと存じますので、引き続きご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、私のご挨拶とさせていただきます。

以上