化学から地球への報告 社団法人日本化学工業協会
レスポンシブル・ケアって何? 用語解説
HOME 環境保護対策について 安全に対する取り組み 座談会:化学と地球環境の共生

 
 
 
 

 
浜尾 環境安全については、消費者と産業界がパートナーシップを考える時代。「レスポンシブル・ケア」というのを、個人の立場でも考えていかなければならないということですね。

岩本 産業界・行政・消費者、それぞれの役割が、1/3のウエートを占めていることを、消費者一人ひとりに認識していただく必要があると思います。逆に、消費者の皆様には、企業や行政に、きちんとものを言っていただく。その3者の関係をうまく機能させていくことが、環境安全に配慮した社会を作っていく上で大切だと思います。いま、いくつかの地域で地方自治体や地元住民の方を集めて、対話集会やパネルディスカッションを開いて、皆様のニーズをお聞きしています。東京では、消費者団体の方と、定期的な会合も開いています。これから充実していかなくてはならないのは、小学校・中学校の環境安全教育で、これのお手伝いを化学産業界にできないか、学校の先生方と対話をしていきたいと考えています。

瀬田 私も2002年11月に、東大の安井至先生とご一緒に盛岡市立下橋中学の学校祭シンポジウムに招かれて、350人の生徒さんたちと議論する機会がありました。学校をあげての真剣で、しかもたいへん高度な環境教育が行われていることに深い感銘を受けましたが、小中学校からこうした教育を積極的に行っていくことが将来の日本の環境作りに大切なことだと思いますね。

浜尾 明日をになう子供達に、環境安全のことを、きちんと教え、考えさせていかなければなりませんね。このお話は、企業・自治体・消費者のリンクと同時に、学校と家庭などいろいろなものがリンクして、社会全体で取り組んでいかなければならないことです。そのために化学業界として、どのような広報活動を行っていますか。

岩本 消費者の方と、話をする場を増やしています。消費者の皆様は、より安全なものが欲しい、真実が知りたいと、思っていますので、それに率直にお答えしています。皆様が何を不安に思っておられるのか、できるだけ聞き出したいと思っています。それに対して、事実を分かりやすくご説明できない限り、その製品は受け入れられないだろうと考えます。お客様の声を素直に聞くことが、広報活動の第一じゃないかと思っています。

浜尾 そういう率直さというものは、必ず評価されると思います。様々な情報が洪水のようにあふれ、そして様々なテーマをかかえた化学業界というのは、自然や環境と共生して21世紀、22世紀の地球環境を作っていくために、これからどうあるべきだとお考えですか。

瀬田 貴重な資源を使って価値の高い製品を生み出すのが、化学産業の使命であるわけですから、まずはその使命をきちんと果たしていかなければならないと思います。その過程で環境負荷を極力少なくし、さらには社会全体で環境負荷を減少させるような製品やシステムをつくり出していくことが、化学産業に課せられた大きな役割だと思っています。私たちは、このような新しい化学を世界的にGSC(グリーン・サステイナブル・ケミストリー)と呼んでいます。

岩本 現代社会は、化学製品なしにはなりたちません。より社会に貢献する、優れた製品を出していかなければなりません。その中でキーワードとなるのが、環境配慮、安全性ということになります。化学の力で環境安全問題を克服していくことも必要です。そして、次世代に向けて環境安全の正しい理解が得られるよう対話を進めていくことが大切だと考えます。

浜尾 今日は、化学が、私たち消費者一人ひとりの問題であると同時に、地球規模での問題であるということもよく分かりました。ありがとうございました。
 


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レスポンシブル・ケアって何?