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現在地

国際的な取組み

TPPについて

 

1. TPPに関する方針表明に対するコメント

一般社団法人 日本化学工業協会(会長:藤吉建二)は、2011年11月11日に「TPPに関する方針表明に対するコメント」を提出いたしました。当該コメントの内容は、添付資料をご覧願います。

2. TPP交渉に関する意見

一般社団法人 日本化学工業協会(会長:高橋恭平)は、2013年7月17日にTPP政府対策本部あてに「TPP交渉に関する意見」を提出いたしました。当該意見書の内容は、添付資料をご覧願います。

3. 大筋合意(2015年10月5日)

・ 9月30日からアメリカ・アトランタで開催された閣僚会合(大臣級会合)の結果、10月5日(月)に大筋合意に至りました。その概要については、内閣官房TPP政府対策本部により、次のページに公開されておりますので、ご参照ください。(以下、当該概要に基づき、化学に関係しそうな部分のみ、まとめました)

環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)の概要

 

1) 関税

 

まず、輸入に関しては、農林水産品についての記載ばかりで、工業製品についての記載はない。
次に、輸出に関して、「概要」に「化学」と明記のうえ記載されている内容は、以下のとおり。
① 対アメリカ、化学分野で、「輸出額の99%以上の即時撤廃」
② 対カナダ、化学分野で、「輸出額の99%以上の即時撤廃」
TPPでは各国別に関税の有無(撤廃までの期間)および率は異なって定めることができるという作りだが、他の国については化学に特定した記載がない。

 

2) 原産地規則

 

① 12か国内の原産地規則の統一
② 自己証明制度(自己申告制度)の導入(はじめて本制度が導入された日豪EPAのように第三者証明制度(商工会議所等の第三者機関が証明)との選択制がとられているかどうか、は記載されていない)
③ 完全累積制度の導入(付加価値基準の場合、締約国各国での付加価値を無条件に単純に積み上げて付加価値率を計算できる。日本が合意したEPA/FTAでは初。従来も「累積制度」自体は存在したが、各国ごとに付加価値基準の率を満たさないと積み上げられないなど、適用される幅が狭かった)

 

3) TBT(貿易の記述的障害・非関税障壁)

 

強制規格、任意規格及び適合性評価手続の導入に際しては、透明性確保の観点から、次ような義務を規定している。
① 他の締約国の利害関係者 の参加及び意見提出の機会を与えること
② 国際規格に適合的な措置であっても貿易 に著しい影響を与える場合はWTOに通報すること
③ WTO通報と同時に締約国に当該通報及び提案を電子的に送付すること(WTO・TBT協定(貿易の技術的障害に関する協定)に定めのない義務、すなわち「WTOプラス」)など
また、強制規格及び 適合性評価手続の導入に際しては、透明性確保の観点から、次ような義務を規定している。
④ 他の締約国及び他の締約国の利害関係者が意見を提 出する期間を通常60日間とすること
⑤ 要件の公表と実施の間を6ヶ月以上とすること(WTO・TBT協定に定めのない義務、すなわち「WTOプラス」)など
なお、WTO・TBT協定の和訳が、経済産業省の次のページに掲載されていますので、ご参照ください。
貿易の技術的障害に関する協定

 

4) 知的財産

 
著作権の保護期間を著作者の死から少なくとも70年とするなどいろいろと定められているが、化学産業に関係がありそうなのは、次の2点。
① 知的財産の保護に関し、営業秘密の不正取得等に対する刑事罰義務化(なお、日本法上はすでに刑事罰がある)
② 医薬品の知的財産保護の強化
日化協といたしましても、引き続き化学産業に関係する情報収集に努め、適宜このページにて情報提供してまいります。また、この結果が現在交渉中の他のEPA/FTA(例えば、日EU EPA、RCEP(中国、韓国、インドを含む)、日中韓FTAなど)にも影響を与える(同じような内容が合意される)可能性もありますので、その点にも注意する必要があります。
 

(以下、2015年10月27日(火)追記)

 
 

5) 税関当局及び貿易円滑化

 
予見可能性、一貫性及び透明性の確保。また、国際基準への調和、迅速化等を規定。
① 迅速通関(関税法の遵守を確保するために必要な期間(可能な限り貨物の到着から48時間以内)に引取りを許可)
② 事前教示制度(関税分類(HS番号)、原産性等についての相手国税関の判断を事前に入手可能)(150日以内に回答)
③ 自動化(輸出入手続を、単一の窓口において、電子的に完了することができるよう努める

 

4. (化学関連のみ抜粋)TPP工業製品関税の大筋合意結果概要

経済産業省公表資料(2015年10月20日)に基づき(環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)における工業製品関税に関する大筋合意結果参照)、化学関連のみを抜粋した資料を作成いたしました。

本ページ末尾の「(化学関連のみ抜粋)TPP工業製品関税の大筋合意結果概要.pdf」をご参照ください。

なお、経済産業省内に「TPP対策推進本部」が設置され、その第1回会合が10月15日に開催されています。次のページに当該会合の議事要旨および配布資料が公開されていますので、ご参照ください。

経済産業省TPP対策推進本部(第1回)‐議事要旨経済産業省TPP対策推進本部(第1回)‐配布資料

 

5. 2015年10月22日以降の情報(日付順にランダムに)

(1) 10月26日(月)のJETROの「環太平洋パートナーシップ(TPP)協定 企業向け説明会」について(10月27日追記)

TPP政府対策本部による説明会内容と重複する内容がほとんどですが、質疑応答も含めて、化学に関連すると思われる新しい情報は以下のとおりです。

(なお、当日の配付資料は、JETROウエブサイト等では公開予定はない、とのことです。ただ、以前に公開されている資料とほぼ同じものです。)

 

① 「大筋合意」という表現は、まだ決まっていないことが多くあるという印象を与えかねないが、実際には決めるべきことは決まっており、現在は条文確認、翻訳作業中である。

⇒(JCIAコメント)ということは、「ネゴシロ」のようなものはもう存在しないということと思われます。

 

② 原産地規則については、すべてのHS番号ごとに既に決まっているが、まだ公表していない状況。署名前になるべく早く公表すべく調整中。(早ければ年内か?)

 

③ TPPにおける原産地の証明制度は自己証明制度のみで、第三者証明制度は存在しない。

⇒(JCIAコメント)原産地規則の証明制度における自己証明制度(自己申告制度)の導入については、上記で「はじめて本制度が導入された日豪EPAのように第三者証明制度(商工会議所等の第三者機関が証明)との選択制がとられているかどうか、は記載されていない」としておりましたが、第三者証明制度との選択制ではなく、自己証明制度(自己申告制度)のみということがわかりました。自己証明制度の場合には、第三者証明制度のように商工会議所等に書面作成を依頼する必要がないため、一般にコストや時間が削減されるであろうというメリットが考えられます。しかし一方で、トラブルが発生しやすかったり(例えば、輸入で相手国企業がいい加減な自己証明を作成したことが原因で、日本の税関で荷物が止まるようなケースが想定されます)、トラブルの解決が自己責任となるため、トラブルになった場合には負担が増加するおそれがありますので(例えば、海外税関当局からの直接の検認(質問状の送付や立入)が制度上ありうるのかどうかの公表も待たれるところです)、十分な注意が必要です。例えば、事前教示制度を積極的に活用していくことなどが、対策として考えられます。今後公表される具体的な制度内容(日本法の内容)に注目する必要があります。

さらに、上の記載とダブりますが、現在交渉中の日EU EPA、RCEP、日中韓FTAでも自己証明制度だけとなる可能性が出てきているといえますので、この点にも注目が必要です。

 

④ 経産省のウエブサイトには、HS番号ごとに輸出入ともに関税の合意内容が公表されている。

(各国向けの輸出について)全762ページ

http://www.meti.go.jp/press/2015/10/20151020002/20151020002-2.pdf

(各国からの輸入について)全167ページ

http://www.meti.go.jp/press/2015/10/20151020002/20151020002-3.pdf

輸入についてはHS番号9桁で表示しているが、輸出については(世界共通の)6桁で表示している。各国について(すなわち日本からの輸出について)、日本のように6桁より桁数の多いHS番号を使っているケースがあるが、その場合の関税の合意内容について確認したい場合には、個別に経産省通商機構部にお問い合わせください。

(2) JETROにTPP活用のための相談窓口が設けられました(11月10日追記)

次のURLをご参照ください。

https://www.jetro.go.jp/theme/wto-fta/tpp/

各種関係資料も掲載されていますので、ご参照ください。特に「TPP早分かりガイド」は、簡潔にわかりやすくまとめられています。

(3) 経済産業省にもTPP相談窓口が設置されました(2015年11月11日追記)

次の経済産業省のページをご参照ください。

http://www.meti.go.jp/press/2015/11/20151106003/20151106003.html

(4) TPP協定(仮訳文)が2016年2月2日公表されました(2016年2月4日追記)

次の内閣官房のページをご参照ください。

http://www.cas.go.jp/jp/tpp/naiyou/tpp_text_kariyaku.html

 

6. リンク

(1) TPPの交渉状況等につきましては、次のページに情報が掲載されていますので、ご参照ください。

TPP政府対策本部 - 内閣官房

(2) 関係団体(弊協会も含まれます)向けの説明会、資料につきましては、次のページに掲載されています。

関係団体等への説明会等