2025年04月03日
この度、[悪用防止対象化学物質の流通管理の指針]の改訂版を発行しましたので是非ご活用ください。
指針作成・改訂の主旨
化学物質の流通経路には、多くの事業者が関与しています。これらの化学物質には、悪用リスクが高いものから一般的に使用されるものまであり、各事業者はリスクに応じた管理が必要です。(一社)日本化学工業協会は、オウム真理教による松本サリン事件や地下鉄サリン事件を契機に、個々の事業者が自主的に行うべき流通管理の指針として[悪用防止対象化学物質の流通管理の指針](以下、本指針)を制定し、該当物質の悪用防止の徹底が図られることを目的として関係者に周知してまいりました。
制定から30年が経過しても本指針の重要性は変わりませんが、化学物質の管理をとりまく環境は、グローバル化の進展、新興国における化学品需要の増加等による世界的な化学品の貿易量の増加に伴い大きく変化してきました。気候変動対策や環境規制の影響により、環境に配慮した製品やプロセスが求められる中、企業による化学物質の情報開示・伝達の仕組みも進展しております。こうした状況に鑑み、本指針を見直し、関連法令等の改正等を踏まえ、よりわかりやすく構成し直した改訂版を発行することとしました。本指針の実行により、化学物質を悪用してのテロ行為等の事件が今後繰り返されぬよう、関係者一同、一丸となって取り組むべきものと考えます。